【特徴】 人間が連綿と紡いできた剣術という歴史の中で幾千も生まれては消えたであろうそのものに対する想い、希望や絶望、喜びや苦しみといった強い感情、剣の道に生きた者達の今際の際の強い情念など、そういったものの残滓と比較的最近生み出された「刀を持った女子高生」という漠然としたイメージが結びついた結果生まれた、まだ人々から名と存在を定義される前の現代の怪異・妖怪とでも言うべき存在。 基本的に身体構造・能力共に人間に準拠しており食事も睡眠も摂り、人外じみた膂力を持っているというわけではないが、ただ一つ死ににくいという特性を持つ。通常では身動きを取れなく程のダメージでも這うようにして動き、次の日には何事もなかったかのように活動しているという様子である。 既述の通りイメージを根拠とした存在で、そのイメージの中で服装という要素が多分な割合を占めるため、一年を通して下記の服装でいることが多く、過ごすこともできる。着替えられないというわけではない。またそのためその服装が杏蜜という存在の一部のため傷つき破損もするが、新陳代謝を繰り返すように新しく、清潔なものへとなっていく。
【容姿】 身長154cm。色白の肌に凹凸の少ないスレンダーな体型。 ダークブラウンの、毛先に癖のあるショートカット。 猫のように目つきが鋭く、瞳はそれ自体が光を放っているような紅色をし、唇は薄くどこか中性的な顔立ちをしている。
【服装】 黒いノースリーブ・ハイネックの薄手の生地のインナーの上から、真っ黒なラインもリボンもない簡素な作りの長袖のセーラー服を着ている。 スカート丈は膝上で、下に黒のストッキング、靴は黒のローファーを履いている。 腰にスカートの上から黒いベルトを巻いており、これにはホルスターが付いている。ここに打刀を差し、帯刀している。
【性格】 あまり感情を表に出さず、表情の変化も乏しい。 一人称は「私」。二人称は丁寧なものが多いい。 自身の剣術が存在理由の至上のものである。
【能力】 過度に発達した剣術の腕が異能の領域にまで踏み込んだ擬似的な異能。 その剣術を以って繰り出される体捌きを根拠とした身体能力は通常の人間の運動量を超え、その察知能力は心眼と呼ぶべきものにまで達している。
弱点としてはあくまでも擬似的な異能でしかなく、真の異能ではないということ。 どこまで行こうと通常の人間のために生み出され、通常の人間が使い手になることしか想定されていない剣術は完全に人間の枠を振り払うことはなく、人というものの延長線上にしかその能力がない。 重力を無視して空を蹴ることは出来ないし、本来人の目に映らないものを視ることもできないし、弾丸で風穴を開けられても平気ではいられない。
【武器】『無銘』 鎬造りの柄巻き、鞘、木瓜型の鍔に至るまで全て黒で装飾されたなんの変哲もない打刀。 ただ刃渡りが約一尺八寸(約55cm)と通常の打刀(大体二尺から二尺三寸)より短いため間合いが失われてしまう分、取り回しは良くなっている。 またその刃は完全に潰れて丸くなっている。 が、切れ味がないわけではなく鋭いものは存在はするが、変えの効かないものにほど切れ味が鈍くなるという特性を持つ。 原則的に生物には見た目通りの鋼鉄の質量と硬さしかない持たない棒である。 この状態の刀として万全の状態で杏蜜の手中にあるのを標準の状態とし、標準の状態に戻ろうとする特性も持つ。
【来歴】 多くの人間が持つに至ったため「刀を持った女子高生」という漠然としたイメージが形を持った超常的とも言える存在にいち早く気付いたアウターエデンの関係者に、強制ではなく選択肢を提示され、選んでガルエデンへと入学した。 存在したときには16歳という年齢に相応しい教養、一般常識、精神の習熟性を持っていた。 杏蜜という名は自身で付けたものである。
【邂逅録】
【PL情報】 2020/05/03登録 「――」「……」「!」「?」、心理描写を使用します。 随時加筆修正予定です。
*画像はPicrewのおんにゃのこメーカー様にて作成させていただきました。 |
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