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自由設定12
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ご案内:「遺棄された図書館」からレイヴン♂大学部2年が去りました。 (05/24-17:13:54)
ご案内:「遺棄された図書館」から島賀エナ♀大学部1年が去りました。 (05/24-16:28:34)
島賀エナ♀大学部1年 > ―――こんな風に育てたのは、玖朧じゃありませんか。(あはっ、と屈託なく嗤う姿は、初めて邂逅した時とは掛け離れた存在。こんな風に歪め、整え、形を作ったのは彼自身だと言い切った。この男に会うまで甘やかされた事が無かったために、幼子のように加減を知らぬが故に際限がない。満たされたことが無かったために、満たされる事に飢えて飢えて、きりが無い。けれど、それでも、目の前の彼ならば応えてくれるだろうという信頼があるし、その信頼を与えているのは他でもない彼自身なのだ。故に、手離せない。)とはいえ、最低限は出来るつもりですよ。なにせ、この体質のせいで他人に髪を整えられず、自然と自分で整える為に上達していきましたから。(元はそれなりの家で生まれ育ったものの、そのそれなりの待遇を受けるには至らず。料理や掃除といったものならともかく、自分の体に関わる事は全て自力でやるしかなく。故に、そう言った事なら得意だと。事実、出来栄えは良い方だ。あとは彼自身の感性だろう。)あら?私はそんな術知りませんもの。それに、祈り乞うのであれば、人形や神ではなく、貴方にした方がいいでしょう?これはただの、私へのお守りです。貴方の一部がずっと傍にいてくれるなんて、とっても素敵でしょう?(恍惚とした表情で言い切った。まさか本当にお守りである事などつゆ知らず。)……?どうしたんですか?玖朧、なんだか今日はとってもおかし―――…ひゃっ!もぉ…分かってます!イルヴァは、玖朧のものですから。(闇の天蓋に包まれて、細く笑む。闇の中にあっても分かる熱と吐息、快感と感触。彼から滲む闇すらも愛おしく、久方ぶりにたっぷりと満たされて、深い眠りにつけるだろう―――) (05/24-02:19:49)
レイヴン♂大学部2年 > ……故に、幾らでも気が済む迄イルヴァの胸中にて残響を再現可能にするべく確と刻み置けと申し付けて────貴様は本当に、仕様がない女だ。(餌を強請る雛鳥めいていながらも、何処か余裕を含む態度に舌打ちを一つ。拗ねたように視線を流すが、胸元に預けられた頭には掌を添え、抱き込んでおく。甘やかし過ぎれば際限なく要求が増大するのではと危惧しつつも、如何なる願いにも応じる事こそが己の才覚の発露と認識する歪んだ自尊心により突き放せない。)本職の理容師ならぬイルヴァに求めるは技術ではなく、何を望むかを示す事……後は俺が整えれば済む話。とは云え天下に置き所のない身なれば、髪の一つとて痕跡を残す訳には────む、いやイルヴァ、其れは呪術の体裁になろう。無論、俺は怪力乱神などを畏れぬが、しかし……(娘の手がワタリガラスに伸び、縫い目を解くに至ると、男の声に僅かながら動揺の響きが含まれた。あの中には相手の願いを成就させるべく祈念祈祷を施した守り札を隠し納めてある。綿の奥深くに埋めた小さな札が発見される可能性は低いとしても、万に一つそのような事になれば何と揶揄われるか想像するだけで冷静さを保てない。あたかも我が身を開かれるも同然の心地で口籠もりつつ見守る他はなく……どうにか無事に縫い綴じられるのを見届けると、静かに安堵の溜息を漏らし。)首筋が涼しく些か心許ないが、其れは慣れるとして……俺も満足させて貰いたいものだな、イルヴァ・ヴェトゥル。(散髪の後始末を済ませて立ち上がる男から、闇が滲む。室内を覆い満たし、深い暗黒の帷が降りる。背を抱く腕と、首筋に触れる唇……その後は文字通り、全てが闇の中────) (05/11-04:50:59)
島賀エナ♀大学部1年 > (告げられる言葉に目を細め、嬉しそうに顔を歪める。それからそっとその胸に頭を預けるように寄り添い、微笑みのままに声を漏らす。)私が求めても、言って下さらないのですか?確かに何度も繰り返せば言葉の価値は下がりますけれど、貴方のそんな言葉、何度も出てくるものではないでしょう?なら、沢山言ってほしいですね。きっと、あなたの沢山が、私にはちょうどいいので。(そう言って胸板に顎を乗せて、ニコニコと言う姿は、おもちゃを見つけた子供のように無邪気で、子を見る親のように優しい。だって結局、自分が求めれば―――彼は応えてしまうんだから。目の前に置かれた道具に、キョトンと目を丸めて驚く。まさかこんな直ぐにとは思わず、けれど即断即決は彼らしいともいえ、鋏を手にとる。)下手でも怒らないでくださいね。(そう言いながらも迷うことなくバッサリと髪を襟足から切っていく。切った髪は指で綺麗に纏めて隅に置いておくと、そのまま整えるように切っていく。スッキリしたツーブロックのショートヘアーに整えた後―――切った髪を集めて整え、それから、彼に貰ったワタリガラスのぬいぐるみの縫い目を、丁寧に丁寧にほどいていく。そして中の綿の中に髪を捻じ込み、また慣れた手つきで縫い直す。傍目には何も分からない程綺麗に戻した後、そのぬいぐるみをぎゅっと抱える。)ふふ、満足しました。(と、心の底から嬉しそうに笑った。) (05/09-03:12:26)
レイヴン♂大学部2年 > (女衒をも稼業の一つとする身なれば口八丁の手八丁、舌先三寸で籠絡するなど手慣れたもの────しかしそれはあくまでも偽りで防壁を築き、我が身を安全地帯に置いてこその余裕であったのだと痛感する。揶揄うように述べられた感謝に若干憮然として背けようとした顔は、頭に置かれた掌により留められ、再び娘と視線を合わせる事になり。)過不足なく完璧に合一する割符の如き相手など夢物語の内にのみ存在するもの、実際には互いに足りぬ部分は補い衝突する箇所は控え……いや、要するに……己を変えても良いと思わせる価値が貴様にはある、と云う事だイルヴァ・ヴェトゥル。斯様な事は二度も三度も口にするものではない故に、確と覚え置け。(二つに割れた貝殻の様に、寸分の違いなく嵌合する存在は天命や奇跡の類。そうでなかろうと足掻き進み、徐々に隙間を満たし解り合うのが地を這う者の矜持。その説明は、だが意図したよりも心の内が露呈したものとなり────苦虫を噛み潰したかの如く眉根を寄せて口許を歪めつつ、軽く扱われては困ると釘を刺しておく。突きつけられた要求には天を仰ぎ、数秒唸りを上げてから額と額を合わせて。)……他ならぬイルヴァ願いとあらば已むを得まい。頼りにさせて貰おうか。(最後の最後、土壇場で頼れるものは己だけ。その最終防衛線に於ける道具を手放すのはリスクを伴うが、そこまで追い込まれる事を許さないと宣言されては拒む選択肢は存在し得まい。死の刹那まで共にあると誓いと受け取れば神妙な面持ちでスーツの内ポケットから麻布の包みを取り出すと、出窓へと置いた。それは変装の際に用いる道具の一つで、中にはベーシックとセニングのシザーに加えてコームや剃刀が収められている。好きに切っても構わないと告げてみるが、刃物を持つ相手に身を委ねるなど本来あり得ぬ事だと自嘲気味な笑みも滲み。) (04/27-01:36:49)
島賀エナ♀大学部1年 > (言い淀むというよりは、ただただ言葉を探している様子の番へとじっと視線を向けて、キョトンと目を丸めた。視線を泳がせる姿すら稀だろう。少なくとも、この少女は初めて見る姿に―――思わず小さく吹き出し、肩を震わせて笑いを堪えた。)ふふっ、うふふっ…私の為に頑張ってくださって、ありがとうございます?(くすくす笑って、彼の頭を撫でた。頑張る子供を撫でる母親のような優しい手つきで、いとおしそうに。)大丈夫ですよ。他の方には今のところ見破られて―――ひゃんっ!!♥ひ、ぁ…♥もぉ…、悪戯しないでください…(焦らすような快感に唇を尖らした後、その唇を重ね合う。暫し絡ませた後に残る味と匂いに懐かしさを感じながら、出てきた答えにムッと顔を顰める。)なら、切ってください。私が居るのですから、そんな物は必要無いでしょう?なにより、必要になる状況が嫌です。駄目です。許せません。(ぷくっと頬を膨らませる。深手を負う事自体を良しとしない。そんな状況に陥る事自体が受け入れられない。不服だと言わんばかりにしかめっ面で、腕の中から見上げる。) (04/25-01:22:46)
レイヴン♂大学部2年 > ……俺とてイルヴァを困らせる為に敢えて難解な比喩を用いている訳ではない。言葉は伝達の手段であり、伝達とは読んで字の如く伝え達してこそ意味がある事ゆえ、改善を施すは至極当然の────む、適切な単語が見当たらぬとは不覚。配慮とは少々異なり、役儀では意味が違ってくる。その、つまり……願いを気に掛けている、と云う事だ。(かつて物言いが難解と拗ねられた件について振り返り、視線を泳がせた。“仕事”に於いては必要なら軽佻浮薄に振る舞う場合もあるが、この娘との関係性で偽りの仮面は用いない事にしている以上、言動もまた緩やかに試行錯誤を伴い変化するものだと説きたいが、平易な言い回しに不慣れなので言い淀みつつ……手櫛で銀糸の髪を梳く。冷ややかな体温と熱を帯びた吐息の対比が心地よく、額が触れる程に顔を寄せると静謐な館内で二つの影は一つとなり。)偽装を十八番とする俺に言わせれば────如何に精緻な準備も度胸と勢いが欠けては見破られる。逆に堂々と振る舞えば案外罷り通る物でな。(堂々と、つまり自信を得る為に準備や修練が必要。そのように解説するのは先程の態度に対する講釈であり、無論相手の内心を正確に読み取る術は持たないが────変化を指摘され生じた動揺を、得意分野について語る事で抑えようとする心理も働いている。成熟に関しては視線を絡め、手に余る果実を支え揺らすと、布越しに這わせた指先で乳首の位置を爪弾き。)……イルヴァに俺の痕跡を残すべく、日々創意工夫を重ねている。これは男としての本能に近いものがあり、其の意味で貴様は本当に……(言葉の続きは有無を言わせず唇を重ね、態度で示す。体温を分け与え、吐息を共有したまま、互いの鼓動を感じ合う。絡めた舌が煙草の味と匂いを残し、やがて離れてから改めて質問に返答を。)……此れは染み付いた習性の様なもの。視覚に依存しない索敵手段の一つ、と云えようか。毛先に受ける微細な大気の流れから、目に見えぬ存在を察知する場合もある。或いは髪切りの術、更には急場の繕いものにも役立つ。(その場合の繕う対象は深傷を負った己の肉体であったりするのだがと添え、ワタリガラスを指し示す。針仕事の技量は、あの通りだと。) (04/17-20:30:44)
島賀エナ♀大学部1年 > ひあっ…!?♥あっ、ぅ…♥(尻肉を揉まれながらに、雄の筋肉に包まれる。胸筋の膨らみに顔を埋めながら、腰がぴくぴくと小刻みに踊り、彼の胸を吐息で温めて湿らせる。)貴方にしては…分かりやすい喩え、ですね…―――んん。(なるほど。確かにラベルを変えたところで中身まで変わる訳じゃない。とはいえ、この場合中身も変えなければいけない。少なくとも、彼以外の人間の前では――― 僅かな唇の重なりとお預けに口を尖らせた後、腰かける彼の膝の上に横向きに乗る。)そうですか?髪以外は、見た目はあまり弄っていないのですけれど…それでも育ったというのであれば―――…単純に、貴方のせいでは?(下から持ち上げられつつ、若干恨めし気に見上げる。この胸を喜んでくれるのは嬉しいが、思った以上にデメリットが大きい。重いし、大きいし、肩は凝るし、邪魔だし。)―――…貴方は、いつも通りと言った感じですね。髪を伸ばしているのは何か理由が?(長い髪を指で弄びながら首を傾げて。) (04/15-23:50:59)
レイヴン♂大学部2年 > 皆まで云う必要は無し、偽者は必ず然様に述べると相場が決まっている……(グラスを満たす液体の表面張力が限界を迎えて決壊するかの様に、化けの皮が剥がれた亡霊。しかし男は薄い笑みを浮かべるが歩みは止めず、氷騎士が瓦解すると同時にそのまま右腕を娘の腰に回して強引に抱き寄せる。躰を検めると宣言した通り、掌がワンピース越しに尻肉を掴み、指を埋めて柔々と揉み捏ねていく。驚きが皆無と言えば偽りになると告げたように幾許かの揺れが生じたのは事実であり、これは脅かされた意趣返しも兼ねた報復という名目の戯れ。隆々たる腕と引き締まった胸板で小鳥を圧して囲い、禍々しくも精悍な眼差しを潤む瞳へと注ぎ。)名前など缶詰のラベルも同然、何を貼り付けたところで内容物が変化する訳でもなかろうが────魔術呪術的な領域では言霊が本質を制御するとも聞く。また風土慣例により特別な意味合いを備える場合もあろう。いずれにせよ俺にしてみればイルヴァ・ヴェトゥル、貴様が貴様であれば其れで良い。(煙草を床に落とし踏み消しながら左手の差し指の腹で娘の頤に触れ、拗ねた顔を此方へと向けさせ。親指にて下唇の輪郭をなぞると、己の唇で軽く啄む。ほんの一瞬だけの接吻は体温が伝播する暇もない程だが、細大漏らさず知り尽くした相手の感触を確かめるには充分……とばかりにお預けを。表向きの名と二人だけの名が異なろうと問題はなく、他ならぬ己とて通り名を用いているのだから責めよう筈もない。営巣された出窓、シーツの敷かれたクッションに腰掛けて、巣の本来の主である雪鳥との視線の高低差を幾分か補正する。編み込まれた髪の房を先端から根元へと辿り、首筋の生え際に指を添わせつつ……男は、一つの疑念を言葉に乗せた。)……しかし三日会わざれば即ち刮目して見よと古来より云うが、其れにしても常軌を逸して著しい成育の度合い。やはり蛇竜の血を浴びた事に起因するか。(ワタリガラスのぬいぐるみが埋没して尚余りある双乳の谷間。共に挑み克服した試練の影響と推測しながら、その重みと柔らかさを下側から支え弄ぶ。) (04/11-08:49:04)
島賀エナ♀大学部1年 > ――― わぁぁ!?ごめんなさいごめんなさい冗談です!ちゃんとイルヴァですーっ!!(揺らめく姿、伸ばされる右手にぎょっとして、思わず両手で頭を抱えて丸まった。嘗てと変わらない、浅慮さを表したような顔で、びくびくと彼を見上げる。その後、ぬいぐるみを抱え直して唇を尖らせる。)むぅ…相変わらずですね。ちょっとは、もっと驚いてくださってもよろしいのに!(頬を膨らましながらぬいぐるみの両手を指先で摘まみ、びっくりした!とばかりにバンザイのポーズを取らせる。左右の騎士は槍を収め、やがてガラガラと音を立てて崩れていき、やがては図書館内に蔓延る草花に水をやることになるだろう。) (04/10-23:56:10)
レイヴン♂大学部2年 > 斯様な文句は嘗て狼藉に及びし者達へと向けるが筋であろうよ島賀エナ。戦闘行為により想定耐用年数を大きく削られ倒壊の危険が伴う此処に、坑道を掘り繋げるには些か手間を要した。(出窓に設えられた巣に鎮座する小鳥に向けて、男は眉根を寄せながら言葉を紡ぐ。近隣の廃屋から地下書庫まで抜け穴を掘削したのは衆目を避けて出入りする為に他ならず、施錠を解除した事により占有スペースを拡充してやったのだから寧ろ感謝されて然るべき────盗人猛々しい理屈を平然と述べると、身を刺す冷気には大仰に身震いを一つ。左右に控え主人を守護する騎士の忠節を試すかの如く半歩踏み込むのは、槍の間合いを確かめつつ意図と戦力を探る為。)そして俺も見縊られたもの……欲すれば是が非でも我が手に握らずに置くものか。便箋に残る古紙と胞子の匂い、微細な波打ちが示す吸湿の度合い、何よりも文言と筆跡が語る心の内────さして広くもない神宿にて、此れ等に合致する条件を絞り込むなど赤子の手を捻るにも等しい。さて質問に応じるならば、驚きが皆無と言えば偽りになるが故……念のため貴様の躰を検めねばなるまい。守護者の類か、分離変質した人格か、其れとも────(シガレットケースから煙草を咥えて銀貼りのライターのフリントを弾き火を灯す。大麻草の煙を肺腑に巡り燻らせると、吐き出された紫煙は靄の如く漂い、男の姿が朧ろに霞み。そのまま平然と一歩を踏み出せば、右手を亡霊へと差し伸ばす。たとえ罪人を磔刑に処するかの様に、氷槍が己の身を貫こうとも意に介さぬ決意と覚悟を込めた掌は雪鳥の頬に届くか、或いは。) (04/10-07:38:36)
島賀エナ♀大学部1年 > ―――ただでさえ古いんだから、これ以上傷つけないでヨ。本当に壊れてしまったらどうするノ?意外と気に入ってるのニ。(寝具に改造した巨大な出窓に凭れ掛かるようにして、寛いでいた亡霊は呑気に声をかける。その亡霊の横には氷の騎士が槍を構えて鎮座しており、漂う冷気が彼の身を焦がす。廃墟に不釣り合いなほど綺麗な寝具に包まりながら、ワタリガラスのぬいぐるみを抱えて座り直し足を投げ出す。)思った通り、噂だけで辿ってきたんだネ。流して正解でしたワ。(どこかぎこちない声で喋る亡霊は、笑みを浮かべて彼を見据えた。)まさか本当に、あんな噂と手紙一つで来るなんて、思わなかったヨ。フフ――― ハジメマシテ、コンバンハ。ボクは島賀エナ。(面影を滲ませながらも違う表情で嗤う。同時に、左右の氷の騎士の槍の穂先が男へと向けられる。攻撃することはないが、それ以上の間合いを詰めさせないように。)驚いタ?期待しタ?ゴメンネ、キミの探し人じゃなくテ。(両手を肩の高さでひらひら広げて、亡霊は楽し気に声を弾ませた。) (04/09-21:52:33)
レイヴン♂大学部2年 > (宵闇の中、神宿郊外に佇む朽ちかけた図書館。かつては人々が知識と憩いを求めたであろう瀟洒な建造物も今は荒涼として損壊著しく、倒壊の時を待つばかりに見える。門扉は固く閉ざされて久しいが、先頃より此処に関して怪談めいた都市伝説が囁かれているのだとか。曰く、無人の筈の館内を白い亡霊が徘徊している……また曰く、近寄ると天候に関わらず只ならぬ冷気を感じる等々、一つ一つは他愛のない与太話の域。だからこそ敢えて確認しようという物好きな者も現れず、ただ漠然とした噂が人々の足を遠ざける状況を形成していた。――――その内部、正確には地下書庫へと通じる階段を封じた分厚い防火扉から、突破された錠前の断末魔が奏でられた。錆び付いた蝶番が軋む抗議の声を意にも介さず、押し開いたのはダークグレーのスーツに身を包んだ男。)……概ね図面通り。(館内を睥睨する両眼は色相が反転し、両耳は尖り、額には一対の角が隆起している。明らかに異様な風体でありながら、低く重く響いた呟きは確かに人間の言葉。風雨が吹き込み蔦が繁茂する書架から、泥と黴に浸蝕されつつある蔵書の残滓を手に取り一瞥してから元の位置に戻すと、自嘲気味に口許を歪めた。そう、似合いの場所と云えよう……あの娘よりも、寧ろ己にこそ。革靴で床を踏み、殊更に足音も高く歩むのは、此処に棲む者へ来訪を知らせる意味を持つ。たとえ一筋の光も差さぬ暗闇であろうと周囲の状況を把握可能な程に研ぎ澄まされた身体感覚は、階段を一段、また一段と上る毎に着実に“標的”との距離が縮まりつつある事を告げている。三階の吹き抜けに面した廊下に至れば窓から射し込む月光を浴び、闇の中から幽鬼の如く照らし出された男の姿が奥からも視認出来ようか。) (04/09-08:36:03)
ご案内:「遺棄された図書館」にレイヴン♂大学部2年が現れました。 (04/09-08:33:27)
ご案内:「神宿区 廃墟エリアの一画」からレイヴン♂大学部2年が去りました。 (10/13-15:03:20)
ご案内:「神宿区 廃墟エリアの一画」からイルヴァ♀高等部3年が去りました。 (10/13-14:24:01)
レイヴン♂大学部2年 > 詰まるところ力を以て討ち払わねば俺がイルヴァを離しはすまいと考えた────と云う話かと推察するが、其れも概ね貴様が言を左右に煮え切らぬ態度を取るが故。重ね重ねの軽挙はブランデンブルク卿ならずとも愛想が尽きて当然の仕儀、呆れ果てながらも掌中にて愛でるは俺くらいのものと肝に銘じへおふが……えぇい、今は意趣返しの局面でもあるまいが。(軽率な行動に誘導した張本人が臆面もなく言ってのけるも、頬を摘み返されては語尾が締まらない。憮然としながらも振り払いはせず、素直に身を委ねてくる娘の背を強く抱き寄せた。大切な者が災禍に苛まれていれば、一命を賭しても救いたいと願うのが人間の情愛というもの。そして今は相思相愛だとしても泡沫の夢ならば行く末には回避不能の悲劇が待ち受けているが故、双方の心根を入念に見極めなければ任せられぬと判断するのも、また情念の範疇に含まれる。言うなれば形の異なる二つの意地が激突した事による必然……と説明しようにも、難解だ回りくどい本当に教える気があるのかと拗ねる姿が目に浮かび。僅かに肩を落とし、首を振るに留めると、言葉ではなく行為で示す。銀の髪を乱雑に鷲掴み頭部を固定して、その額に唇で軽く触れ。)……では戻るとするか、我らが寝床に。此度の仕置きは、然る後に保留してやる。(己とて憔悴は著しく、全身の火傷は治療を要する。廃墟エリアはアウターエデンの統治機構の目も届き難く、手負いで長く留まるのはリスクが大きい。緊急時には片腕だけでも自由に使える状態にしておく為、糸の切れた操り人形のように脱力した少女を背負うと、棄てられた街から静かに歩み出す。行く先に光がなくとも、互いがある。穏やかな眠りを包む程度は、たとえ死の淵にあろうと造作もない。不穏な宣告が何を意味するのかは閨房にて────) (10/13-05:56:44)
イルヴァ♀高等部3年 > …ふふ、そうですか。(その上で身を引こうともし、その上で勝とうともしていたのかと思えば、口元に笑みを綻ばせて目を細めた。だが頬を引っ張り上げられると、涙目になって立ち上がる。)いひゃひゃひゃっ…!?うう、痛いです… ―――…そもそも、どうして殿方は争うのでしょう。わたくしが争いを嫌いなことくらい、理解してくださっていると思っていたのですが。(赤くなった頬を摩りながら、ため息交じりに呟いた。負けたらどうするつもりだったのだろう。潔く身を引くつもりだったのか。男はともかく青年がもしその気だとしたならば、結局それは、その程度の愛だったのだ。現実は、勝負すら着かなかったが。)いいえ、もうこんなこと、こりごりです。だって、聖夜も、恋人の日も、すごしてくださらなかったんですもの…(改めて思えばやはり理不尽だ。否、目の前の男が自身を謗る事は正当な主張だが―――青年に至っては、そうなるように希ったのは彼自身だ。そのことを告げなかった時点で、本当に還らないのは誰の水だろう。零れるのは愚痴ばかり。―――自分でも相当無理をしていたのかもしれない。涙も出ないし、悲しいとも思わない。せめてあの時、せめてあの時、そう思ってももう戻らない。)……日時と、燃やせって事くらいしかよく分かりませんでした。貴方は一々言い回しが難解すぎます!(腕の中で両手を持ち上げれば、彼の頬をむにむにと摘まむ。囁かれた言葉に、ゆるゆると首を左右に振った。)飛ぶのには疲れてしまいました。渡り鳥ではありませんもの。(ぎゅうと強く抱き着く。冷気は無く、彼の体を傷つけることはもう無い。自分が戦ったわけではないのに、ひどく疲れた。下肢も濡れたせいでスースーする。)今はとにかく…ただ、眠りたいです…(何も考えたくない。当たり前のように受け入れてくれるこの男に腕に捕まったまま、泥のように眠りたい。そう思っているうちに―――本当に意識が落ちた。沼にゆっくりと沈むように意識が落ちていく。この先の事は何も分からないけれど、今は、ただ、眠りたかった―――) (10/13-04:11:57)
レイヴン♂大学部2年 > (断頭台に身を捧げるが如く跪いた娘を一瞥する男の双眸は昏く、寄せた眉根には深い皺が刻まれている。差し伸ばした左親指の先端で祈る少女の頤に触れ、差し指の側面を頬に添え────男は肺腑の全てを吐き出すかのような溜息を。)……貴様が俺を裏切る等とは片腹痛く、心得違いも甚だしい。イルヴァ・ヴェトゥル、惚れた男に貴様が全てを喋る事など最初から全て織り込み済みだ。意外性の欠片もなく、寧ろ俺の予測通りに動いたに過ぎぬ。左様な戯言は常日頃から貞淑を旨とする女が口にしなければ成立しまい、少しは己を知り身の程を弁えよ。(少女の行動は徹頭徹尾、己の予測を外れるものではなかった。この娘ならばそうする筈という“信頼”に背くものではない、とも言える。貞操観念が欠如しているやら、尻も口も軽いやら、先程まで述べていたのは露悪的な誹謗ではなく、己の認識を額面通りに告げたに過ぎないのだから。そのようなどうしようもない娘と知った上で、なお添い遂げると迷いなく誓えるのかと念を押した結果が、此処に在る現実。そのまま頬肉を指で摘み、意地悪く揶揄しながら引っ張り上げて立たせようと。)更に付け加えるなら、俺は斯様に告げた筈。「月が真円を描く日、昼と夜が交わる時、打ち棄てられた街にて鴉と月は相剋の果てに一方が天より堕ちる。月がイルヴァを照らすなら、俺が与えたものは全て火に焚べよ」……とな。此れも前提条件を満たさぬからには執行の必要があるまい。誤り一度もなき者は危く候……失敗もまた経験、我が身で得た学びを活かせば良いだけの話。人の本質は変わらぬもの故、貴様は一度と云わず二度三度と同様の轍を踏みもしようが……詮無き事だ。(諦観にも似た響きを伴い、男は喉の奥で嗤う。覆水は盆に還らないが、新たに注ぎ直す事は可能。以前と完全に同じ水ではないとしても、元より人間の関係など絶えず流れ揺蕩うもの、何の支障があるものか。相変わらず難解と拗ねられそうな言葉を敢えて選び、右腕を細い腰へと回す。戦いの余韻が冷めやらぬ肉体を密着させ、耳元で囁いた。それでも俺の腕から逃れたくば誰に頼ることなく独りで空を舞うに足るだけの力を示せ、と。) (10/13-02:52:09)
イルヴァ♀高等部3年 > ―――……(目の前で青年の姿が消えた。そのことに対して叫ぶこともなく、泣くでもなく、僅かに目を見開いたものの落ち着き払った様子で立ち上がる。)…わたくしには、何かを言う権利はありません。もとより、あの方の心を最初から最後まで、理解出来ませんでしたから…(信じていたけれど、結局は駄目だった。ただ、裏切ったのはどちらだろうとは思った。どちらにしても結局、原因は自分にあるのだし、考えても最早意味の無いことなので、考えることを止めるようにかぶりを振る。顔を上げて男の震える背を見つめる。彼にも、何かを言う権利を持たない。触れる事すら許されない。故に、彼の目の前まで歩いて回り込めば、真っすぐ見上げ―――刺青の浮かぶ舌を突き出す。蛇竜だけが、浮かんでいる。目の前の彼との破ってしまった約定だけが、残っている。)どうぞ、燃やしてください。裏切り者の舌から、全てを。それで終われば―――…少しは、楽になるのではありませんか。(青年との約束は全て口約束でしかなかった。然し目の前の男とは形としての盟約。それを裏切った対価は払わなければならないだろう。無感情な顔で舌を差し出し、その状態で膝をつき祈るように両手を握りしめた。) (10/12-16:14:56)
レイヴン♂大学部2年 > (飛んで火に入る夏の虫、という言葉がある。光に誘引された羽虫の末路を嘲笑する意味合いを含むが、今の己は太陽に飛び込む鴉も同然────結末は文字通り火を見るよりも明らかと言わざるを得まい。策を巡らせ技巧を凝らし、動揺を誘い不意を突く卑怯卑劣の戦術も、月に吠える野良犬めいた双方の距離と寂寥を自覚する程。……にも関わらず一度ならず二度までも距離を詰め死地へと臨むのは、己の責務を遂行する為。あの夜、“大切な人を奪わないで”と涙ながらに懇願され、それを受け入れ約束を交わした時点から決まっていた事だ。暗殺という選択肢を封じ、身を晒して対峙する。無論、手加減をして渡り合える相手ではない。約定に背かず少女の願いを叶えるにはどうすれば良いか……その答えは一つしかない。己が青年に討たれながらも一命を取り留め、二人の門出を見送る以外にあるまい。たとえ我が身が焼けて煮崩れようと、約定を完遂する事こそが鴉の矜持。音もなく地を這い疾駆する脚は不思議と軽い。そこに迷いは皆無であるが故に。だが────)……!?(閃かせた手刀が切り裂いたのは虚空。青年の姿は忽然と消え去った。幻術を幻術にて返されたのかと狼狽し、身を屈め周囲を哨戒するが……焦熱の残滓が冷たい秋風に吹き散らされるに至り、男は漸く構えを解き。)……俺では不足と云う事か。諍うにも値せず、と。(理不尽だとは感じない。寧ろ至極当然の判断にも思える。そう、これは幻術どころか現実を示されただけの事に過ぎまい。自嘲気味に呟くと、夜空に浮かぶ満月を眺めてから瞑目する。)ともあれ現実とは斯くも儘ならぬ物と理解せざるを得まい、俺も……イルヴァも。(銀髪の少女に向けたままの背が微かに震えた理由は、憤怒か慟哭か、或いは。予期せぬ幕切れに取り残された男が絞り出す声は、重く苦い。) (10/12-15:46:49)
イルヴァ♀高等部3年 > 【私書にて謝罪させていただきましたので、表での言及は控えさせていただきます。】 (10/12-14:58:01)
レイヴン♂大学部2年 > 【この度はレオンハルトPL様に不本意な展開となりました事、大変申し訳御座いませんでした。当PCは闇討ちが専門であり、決闘の形でまともに戦うと勝機はなく、その上で全力を表現する工夫を凝らし心を乱し卑怯を尽くす描写を行いました。 しかしながらこのような戦術そのものが不適切でPL様に御負担を強いてしまっては本末転倒、心よりお詫びを申し上げる次第です。この場に関しましては、尻切れにならない為のレスを投下する事を御容赦頂けましたら幸いに存じます。】 (10/12-14:41:46)
ご案内:「神宿区 廃墟エリアの一画」からレオンハルト♂大学部2年が去りました。 (10/12-12:03:27)
レオンハルト♂大学部2年 > 【大変申し訳ございませんが、当方はこれにて退室させていただきます。締め括りとなる大舞台でのガチバトルの場にて、あまりにも余計な行動の数々に興が削がれました。このように途中で投げ出す形で退室するのは、マナーとして相手様に失礼になるのは理解しておりますが、これ以上は継続困難ですので、我儘を通すことをお許しいただけると幸いです】 (10/12-12:03:11)
イルヴァ♀高等部3年 > ぅ、あ…も、申し訳、ありませんっ…(耳元で囁かれ髪に触れられる。責めるようでいて呆れているような、けれど同時に自分自身を何より理解している男の声。心を蝕むだけに飽き足らず、腰に触れられた瞬間にぐらりと眩暈を起こした。目の前の青年は言った。永遠を共に歩むと。その為に今こうして、男と対峙しているのだ。だというのに―――…)ひぅっ…!♥あっ、ん、んんっ…!♥(下腹部を撫でられただけで甘い声を上げ、媚びるように目を潤ませてしまう。目の前に青年が居るのに。けれど、嗚呼―――…あの人は、見えているのだろうか?本当に、わたくしを、見ているのだろうか?)(違う、勝手に来たのはわたくしなのだから…見てくれなくとも… ―――こんな、姿でも?)(唇を噛みしめて、良くない考えを振り払おうと首を左右に振ったところで、指先が沈む。)ひぐぅうっ!!♥♥(その瞬間、はしたなく飛沫を上げて果ててしまった。同時に響く音が、やたらと頭に響いた。快感でチカチカする頭と視界の中で、思う。―――…この場所に来て、良かったかもしれないと。その場に座り込み、惚けた顔で二人を見上げる。) (10/12-02:40:05)
レイヴン♂大学部2年 > (直打法により投射される棒手裏剣は、標的から見れば僅かな点でしかなく迎撃も回避も至難を極める。ましてや8本が異なる急所を狙い、回避行動をも予測して阻害すべく飛来するのだから初見殺しも甚だしい。それに加えて着弾と同時に間合いを侵食して直撃を目論む螺旋掌打は、浸透剄により臓腑を捻転せしめて悶死を強いる非道の殺人技。ましてや双方の併せ技ともなれば、己の修得している技芸の内でも殺傷力に於いて最高峰と称して過言ではない。だが、しかし────)……まこと尊い血筋に相応しい誇り高き言説、ブランデンブルク卿は流石に下民の対処に慣れていると見える。雲上人に斯くの如く求められては対等に扱われたと心得違いの果てに舞い上がり、嬉々として誘いに応じる輩も多かろう。実際は獅子が鼠に対し、物陰を逃げ回らず堂々と立ち向かえと宣うも同然の仕儀……易々と得意手を放棄する程に俺は愚かではない。(十全な状況から必殺の仕掛けを以てしても、手傷こそ与えたが決着には至らない。それどころか軽率な反撃に走らず極めて冷静沈着に此方の出方を窺い観察する余力まで残しているとあっては、窮地に追い込まれつつあるのが何方かは明白。こうしている間にも髪を焦がし肌を焼く炎に追われ、蛇の如く摺り足で後退する先は、灼熱の戦場にあって唯一その災禍を相殺し得る少女の傍ら。)尻も口も軽い女を末永く寵愛する物好きな男など極めて稀有、信義を損なう真似はイルヴァ自身の為にならぬが故に、慎み控えよとも教えた筈。さりとて人の本質は変わらぬもの、か。(特異性能力を使わないと宣言したのは、己に関する情報が何処まで漏れているのかを探る鎌掛け。そして青年は漏洩の事実を否定しなかった。この娘ならそうする筈という読みが的を射ていた事に苦い笑みを浮かべつつ耳元で囁き、これ見よがしに銀の髪に指を絡めようと。あの青年がこの娘を今は愛しているとして、それは果たして永遠たり得るか懸念を吹き込みつつ着衣越しに腰へと掌を這わせるのは、先程の接近戦により焼けて爛れた皮膚を冷却する為でもあり。)……俺の特異性能力など所詮は煙幕の代用品、寧ろ使わぬ事が勝ち筋に繋がる場合もある。槍と針は必ずしも後者が前者に劣る訳ではなく使い方次第と、此れより披露奉り候────(もしも仮に搦手を用いる事なく正面から尋常の勝負を挑むなら、おそらく己は10秒と保たず灰燼に帰すと予測する。清々しく潔く散る事が目的であればそれで良かろうが、針の穴よりも小さく薄紙よりも狭い活路を辿り勝機を掴む為には、姑息な手段を最大限に躊躇なく駆使しなければなるまい。形振り構わない事こそが持たざる者の意地、炎熱の満ちる廃墟が夕闇に沈むと男の姿が朧に霞む。これこそ呼吸や足音は言うに及ばず、衣擦れまでも消し去り気配を断つ事で、存在感を極限まで稀薄にする隠密の技。少女の背後に回り込み、下腹部の稜線をゆったりと丹念に撫でるのは視線誘導による幻術の布石、決闘の場で不埒な行いに及ぶのも全て計略の内。指先が小さな螺旋を描くように胎を圧し、狭まる円弧が点となった刹那────カン、と拍子木の音が響いた。それは青年の背後から聞こえた筈。続いて右側面、更には左側面、ぐるりと取り囲むが如く続け様に打ち鳴らされる。)……(目を向けても拍子木を打つ者など見当たる筈もない。何故ならばこの音は、男が声帯模写技能により発している物なのだから。つまりヘッドホンによる擬似的なサラウンド効果を、音に指向性を付与する特殊な発声法により人為的に再現しているにも等しい。意識と視線を誘導しておき、音響により意表を突く事で一瞬の間隙を生じさせる事が出来るか否か。鳴り止まぬ拍子木は速度を増して間隔を狭め、ついには甲高い一音として鼓膜を打つ。痕跡を断ち背後から忍び寄る男が剃刀よりも鋭い手刀で狙うのは、青年の頸動脈。鍛錬を重ねた己の肉体こそが、最も信頼に値する武器。) [Dice<6> 3=3] (10/12-01:50:03)
レオンハルト♂大学部2年 > ( 此処に彼女が居る以上、盾にされる事ぐらいは想定内。元より彼がこの程度で葬られない存在であるのも理解している。葬れれば儲けものだが、狙いは周囲一帯に燃え盛る業炎による熱波 ── この場に留まり息をすれば喉や呼吸器官を焼かれる程の高温の領域を展開すること。己は軍人、言葉での応酬で叶う筈もない。故に応じず黙し、話で聞いていた彼は寡黙な性分だと思っていた為、思いのほか喋る事には驚きを隠せなかったが、言葉を発する前に飛来してきた棒手裏剣と彼自身の対処に追われる事となり、一撃を浴びると人外の身であれ衝撃で後方へと弾かれる。 ) 『 “人”としての術技のみ …… か。 それがレイヴン … 貴殿の流儀であれば尊重する。 だが、情報が漏れている可能性があるのはお互い様であろう。互いの全力をぶつけ合って相手を葬ってこそ、男として本懐を果たしたと言えるのではないか。 』 ( 敵の能力に対して策を講じるのも、その裏を掻くのも、どちらも合理的な戦略。だが、それで良いのかと青年は問う。臆したのか … 男同士の決闘でそれで良いのか … 間接的に告げる安い挑発に乗るようなタマではないのは理解しているが、この場に立ったのであれば、相手の異能を凌いだ上での完全勝利こそ、此度の決着と言えるのではないか。袖で口許を拭いながら立ち上がり、攻撃は仕掛けず正面から見据えて。 ) (10/10-23:13:41)
レオンハルト♂大学部2年 > 【切り札2枚使用 LP+1】 [Dice<6> 3=3] (10/03-18:29:11)
イルヴァ♀高等部3年 > (男になにを言われようと、青年がそれに応じようと、人形のようにじっとしていた。なにを言われようと、男の言っている事は事実でしかないのだから、否定しようもない。だが、青年の伴侶に相応しくないという言葉には、僅かに瞠目し、顔を昏く歪ませた。そうだ。どれだけ美辞麗句を並べ立てようと、彼ほどの青年には自分はあまりにも相応しくないだろう。だがそれは、―――既に何度も繰り返してきた言葉だ。嘆くとするならば、この状況だろうか。)―――……。(周辺が災害の中心となってゆく中、男が這い寄る。)―――…ッ!?……ッ!!(的が来てしまった以上、襲い掛かる火炎から己を守る為にも両手を前に翳し、氷繭を内側から補強していく。火炎の猛攻に耐えるが、その熱は少女にとってあまりにも熱すぎた。体力を多く消耗し、椅子から崩れ落ちる。あくまで、氷繭は巻き込まれる程度の攻撃に対してのみだ。盾にされることは想定していない。けれど、盾にされた事自体に疑問は思わなかった。彼らしいとすら思った。青年がどれだけ抗おうと、この男は、少女を操るのにあまりにも長けている。そしてこの期に及んで少女自身、それに嫌悪すら抱かない事も―――)(やはり、わたくしは…相応しくない……)(ぐっと下唇を噛みしめ、地面に着いた両手を握りしめる。男の言葉は確かに効果があった。優柔不断で、自己肯定感があまりにも低い、惨めな女に対して。) (09/30-11:19:26)
レイヴン♂大学部2年 > (行動を制御する手段として威丈高に命じるなどは下策、相手の気質を把握し目的に応じ状況を構築して囲い込み“自ら選択させる”べく誘導する事こそが謀略の真髄。まさに此度、銀髪の娘を呼びつけずとも戦いの場に訪れさせた様に。その狙いは────尋常な手段では埋め難い、両者の戦力差に起因している。)Elemental Bulletの名を耳にして震え上がらぬ同業者は皆無に等しい。拝謁が叶い恐悦至極……(臆せず事もなげに握手に応じた態度からも、それは充分に窺える。得体の知れぬ初対面の、しかも完全な対立関係にある者に腕を預けるなど余程の馬鹿か、或いは並大抵の小細工など真っ向から粉砕し得る実力を備えているか……直接対峙して測り違える筈もなく、男の背が戦慄に粟立ち冷たい汗が流れた。神宿の暗黒街を震え上がらせる保安部の若獅子と一対一での決闘など愚の骨頂、本来ならば何としても回避すべき状況に他ならないが────我が身を縛る約定に由来する事情により死地に身を曝す仕儀となった以上、座して死を待つ程に潔くもない。さりとて踵を返した後姿に仕掛ける隙は皆無、内心の焦りを押さえ込みながら虎視眈々と機会を待つ他はなく。)……紛う事なき本心から告げている。貴卿なれば女に不自由はあるまい、貞淑にして穢れなき伴侶たるに相応しい娘も選り取り見取りの筈。妓楼の女郎を一夜限り愛でるは甲斐性の内なれど、事もあろうに妻として迎え入れるは沙汰の限り、尊き家名が泥土に塗れよう。貴卿が節度を弁えた遊びで済ませるなら従来通り、俺としては密通を咎め立てせず目溢しするも吝かではなし……と、我ながら格別の計らいなれどブランデンベルク卿のお気には召さぬか。イルヴァがさぞや嘆くであろうに。(虚実を用いた言葉の応酬に限れば、己とて互角以上に渡り合える自信がある。しかし相手がそれに応じ続ける義理などないのも道理────装身具により封じられていたと推測される力の解放は凄まじく、アスファルトを踏む男は重心を僅かに落として嘯いた。)成る程、人の範疇を逸脱している。斯くの如き威容を目にすれば王権神授説にも頷けようが……論語に曰く牛刀割鶏。必ずしも大は小を兼ねず物事には適切な加減があり、巨鯨を捉える網で鰯は仕留められぬものと知れ……!(人の形を保ちながら人の領域を超えたものと化した相手に、男は臆さず応じると土蜘蛛の如く身を伏せた。たとえ予備動作がなくとも顕現する紋様から術の性質を予測して、被弾面積を低減させながらの回避行動は、追撃への備えも兼ねている。陸上競技のクラウチングスタートよりも更に遥かに地面と平行に近い姿勢で、灼熱の余波で皮膚を焼かれながらも常人の全力疾走を遥かに上回る速度にて地を這い向かう先は────氷の繭。)……愛しい男の熱は心地良かろうイルヴァ・ヴェトゥル、貴様の本懐など見透せぬ俺ではない。(焦熱地獄と化し広域を殲滅する火力から我が身を守るには、氷殻に身を閉ざした娘の傍が最適。姑息にして卑怯未練の極みだが、場にあるものを利用して誹りを受ける謂れはないとばかりに悪びれず、男は氷繭を盾として存分に使い涼を得る。)ブランデンブルク卿に一つ宣告しておく。俺は此度、人としての術技のみにて仕る。貴卿の厚意に乗じて機密を探り俺の役に立とうとした女が、同様に貴卿へ俺の能力を漏らしているであろう事は察しがつく故に。(ある意味では、これも信頼という物だろうか。己の能力は不意を突いてこそ真価を発揮する系統で、事前に知られていれば種の割れた手品も同然。氷塊の陰から融点3422度という高い耐熱性を誇るタングステン製の棒手裏剣を8本同時に投擲して、その各々が正確無比に動脈や重要臓器を刺し貫こうと飛来するが……普通なら直撃すれば致命傷を与え得る凶器すらも、また布石に過ぎない。自ら投射した棒手裏剣を疾駆して追い、着弾のタイミングに合わせて渾身の螺旋掌打を青年の水月────大胸筋下部と腹直筋上部の境目である為に鍛錬する事が不可能で、腹腔神経叢が存在する為に痛覚が鋭敏、更に横隔膜の機能にも直結する急所へと捻り込むべく我が身を影の矢と化した、背水の一閃。) [Dice<6> 4=4] (09/30-08:34:44)
レイヴン♂大学部2年 > [Dice<6> 6=6] (09/29-21:47:34)
レオンハルト♂大学部2年 > ( やはり連絡したのは彼だと知り、表情を変えずに無言の間が空く。彼女が日時と場所を知れば観に来るほどの積極性を持っているのを知っての事か。来てしまったのは仕方ない、己の身を守るのであれば。 ) ── 良い。 ( 防御に徹すれば危害が及ぶ事もないだろう。離れていても肌に感じる冷気に後押しされるように、動きを見せた彼の方へと歩み寄る。 ) レオンハルトだ。可能であれば俺もそうしてもらいたい。この国の言語は奥深いが、学の無い身には難解で困る。 ( 青年も名乗り、右手を差し出して握手を交わす。糾弾こそしないが、手紙を受け取った時から思っていた事を口にするのみ。互いに難儀だというのは、握手に応じた事で返事とした。右手に力を籠めたりはせず、友好的な雰囲気を醸し出しているように見えるかもしれないが、先に手を離すと対話に応じずに振り返り、歩いて距離を取りながら。 ) ── ふむ。この期に及んで調略かと思ったが。貴殿は面白い問いかけをするのだな。 ( 何も知らぬ者が聞けば糾弾していただろうが、事実を知る者であれば同意せざるを得ない内容ばかり。堪え性の無さも淫らなのも身をもって知っているし、彼の手でそうなったのも知っている。立ち止まって振り返ると、右耳に付けている二つのシルバー製のピアスを外し、同じく左耳に付けている方のピアスも両方外して口を開く。 ) ─── ■■■■ ■■■■■ ( ─── 紡がれるのはこの世界の概念には無い、精霊の言語。青年が居た世界の者以外は聞き取れない言語。彼らにはただの音に聞こえるだろう言語を発すると ── 青年の前面に地水火風の紋様が浮かび上がり、両目の瞳孔が金色に、結膜や角膜が黒色に染まり、右頬の上部に赤、下部に緑。左頬の上部に青、下部に黄。四本の入れ墨のような線が浮かび上がる。人外 ── 人の形をした存在と化すと、青年の身が紅蓮の炎で包み込まれ、口端がやや吊り上がり。 ) 『 ── 愚問。故に貴殿に話を持ち掛けたのだ。 』 ( 青年の声は、二つ三つ重なる音として夜の闇の中で響き渡る。青年の中心に高温の熱波が放たれ、暴風は竜巻と化して周囲を取り囲み、大地は裂け廃棄された建造物が沈みゆき、亀裂からは大量の水が噴き上がる。天変地異がカフェを取り囲む中、手を翳したりといった身体的な初動作を見せず、無防備な彼の周囲に燃え盛る炎の紋様が幾重にも浮かび上がらせると、囲む紋様から凝縮された高火力の火球が放たれる。轟音が鳴り響く開戦の号砲。 ) [Dice<6> 5=5] (09/29-09:50:45)
レイヴン♂大学部2年 > (微に入り細を穿ち詳らかに説く事が、必ずしも最善とは限らない。言葉は伝達の手段であり、時と場合と相手に応じて適切な選択をする必要がある。要点を端的に簡易な表現で伝えれば、或いは────異なる状況に辿り着いたのだろうか、という思索を男はエスプレッソの苦みと共に腹中へと飲み込む。こうしていたら、ああしていれば……その様な仮定は既に意味を持たない繰り言だ。対象に応じて話し方も性格も偽り、理想的な虚像を用いて籠絡する術を修得していようとも、それを使わず己のままを与えた。陽光の射す道を歩けぬドブネズミも、誓約に対する信義は持ち合わせているのだから。そして完全な贋作は真作との識別が不可能、製作者自身であろうと例外ではなく。)……確かに正鵠を射ていると云わざるを得まい。責務を果たすべく意気込む小娘を闇の奥へと誘い込み、約定を結び交わした夜より幾度も幾重にも……捏ね耕して水を与えた。男を咥え込む作法から、媚び啼く際の気道の開き方まで手取り足取り躾けしは俺の所業。求め、与え、満たし合う幸福を知れば際限なく渇望するも当然の仕儀。貴様を欲深い雪鳥に仕立てた責任は他ならぬ俺にあろうよイルヴァ・ヴェトゥル。故にこそ……俺ともあろう者が柄にもない真似をする羽目に陥っている訳だ。(凍気が皮膚の水分を凍結させても、男の口は閉ざされる事なく声を紡ぎ続ける。低温の影響を受けながらも意思の力で強引に肉体を制御して行動するのは、幼少期より叩き込まれた忍耐の技。たとえ手足を喪っても胴を寸断されようとも、命の弦が切れ果てる瞬間まで成すべき事を遂行する為の────痩せ我慢。離れた位置に陣取る娘を視線では追わず声だけを届けると、左親指の爪を噛む。そう、これは柄にもない真似だ。闇討ち不意討ち騙し討ちこそが己の真骨頂であり、正々堂々尋常の勝負など沙汰の限り。こうして此処に居る事が、そもそも異常事態と言える。真意の全ては口にせず、しかし偽りは述べぬまま、寒暖差により生じる風を浴びながら嗤い────やがて、その時が訪れた。)レイヴン、と名乗っている。貴卿とは立場上の柵もあれど、此度は一人の男として相対する心積もりなれば、身の程を弁えぬ不調法者に何卒御寛恕を賜りたく願い奉り候……等と回りくどい物言いは難解なばかりで要領を得ぬと、糾弾されていた次第。俺も“月”に関する惚気噺は耳に蜜を詰め込まれるが如く聞かされているが、互いに難儀な事よな。(椅子から立ち上がると問いに応じて名乗り、しかし腰は折らない。黒と白、色相の反転した瞳に敵意は含まれず、それどころか奇しくも両極で似たような状況にある者への共感と同情を述べて右手を差し出す。何の仕掛けもない単なる握手の誘いだが、これは相手の胆力を測る意味合いを持つ。受け容れるにせよ払い除けるにせよ、その心根の一端が垣間見える筈……と。その上で、此方からも言葉を重ねて。)さて何の因果か斯くの如き仕儀に陥る我等なれど、なにも争いばかりが打開の手段でもあるまい。あれは深謀と遠慮と堪え性を欠き欲が深く、性情は淫にして猥、更には信義を軽んじる傾向も見受けられる女。俺が手塩に掛け入念に仕立て上げし淫蕩娘なれば、即ち貴卿程の殿御とは到底釣り合いが取れぬと存じるが……如何に。(対話による穏便な解決を装い、当の本人が聞いている傍で並べたのは容赦のない内容の数々。悪辣なのは、単語の選択はさておき嘘は述べていない点だろうか。事情はどうあれ二股を掛け、双方に愛を誓う娘を、青年は愛する事が出来るのかという問い。それも一時的な遊びではなく“永遠”というフレーズが意味する通り、生涯を共にするだけの価値があるのか否か……男は身構えもせず、敢えて完全に無防備なまま返答を待つ。) (09/28-02:09:33)
イルヴァ♀高等部3年 > ―――わたくしはわたくしの意思で来ました。連絡はいただきましたが、来いと言われたわけではありません。(現れた青年の言葉に、にこりと柔和な笑みを浮かべた。凍てつく冷気が青年へと届く前に、体を冷気で包み、自らを氷の繭へと閉じ込める。透明度が非常に高く、けれど分厚い氷の壁は、生半可なことでは壊れないだろう。直接攻撃をするならともかく、巻き込まれる程度ならば身を守るには十分な壁だ。)……はい、わたくしの身は、わたくしで守ります。(青年の言葉に困ったように微笑んだ後、それ以上は二人の邪魔をしないように押し黙る。) (09/26-23:07:47)
レオンハルト♂大学部2年 > ( 生まれ育った世界も異なり、この世界で表すなら異国の地に当たる国で育った為、手紙の内容を解読して場所を突き止めるまで時間を要した。紅髪の同僚 ── 手掛かりとなった情報を基に調べて、足を使い、指定された時刻 ── 夕日が沈む前に訪れるというのは最早任務であったが、今宵は保安部という組織の一員としてではなく、個人としてこの場に訪れた。その証に保安部の腕章や手帳といった支給品は一切身に付けていない。手紙の文面から指定された場は廃墟という認識であり、オープン前のような状態のカフェを前にすると違和感を感じざるを得なかったが、テラスに居る男女を確認すると立ち止まって。 ) Guten Abend ── 貴殿がもう一人の永遠殿か。噂や聞いた話の通りの曲者だと伺える。 ( 男の方は初めて見る顔だが、一目で今宵の目的である人物であると確信。しかし。 ) …… これはどういう事か。これが策だとしたら、その狡猾さを称えるが。 ( 女の方は既知 ── どころか、愛すると約束した人物。彼の手紙の内容は伝えていない為、彼がこの場と日時について教えたのだろう。中心人物である彼女は、確かにこの場で見届けるべきなのかもしれないが、青年が呼ばなかったのには理由があった。彼女に向けた視線を彼へと移し、表情を変えぬまま見据える。 )  ── この場が戦場となる事を理解した上で来たのであれば構わん。 だが … 己が身は、己で守れ。 ( それだけ告げて意識を彼へと戻す。 ) さて、もう一人の永遠殿よ。 便宜上、呼び名があった方が良い。偽名でいいから教えてくれないか。 ( 言葉を投げかけた時の表情は無に近かったが、声音は穏やかなものだった。彼の呼び名は既に知っているが、彼の口から聞く事に意味がある。この複雑な関係の中、彼には一定の敬意は表している故に、開戦前のこの束の間のひと時に、他愛もない会話ぐらいしても良いだろうと思ったから。最初で最後となるかどうかは、さて。 ) (09/26-22:54:37)
ご案内:「神宿区 廃墟エリアの一画」にレオンハルト♂大学部2年が現れました。 (09/26-22:16:32)
イルヴァ♀高等部3年 > あなたさまの言葉はいつもイルヴァには難しすぎるとも、お伝えしました。それに―――…(己の身分、相手の立場。双方を考えればどうしても疑わざるを得ないのは、囁かれた言葉の真偽。然しそれは―――これから来るはずの、本来の男の待ち人たる青年も同じ。身を闇に堕とした自分と、光を歩む彼。彼の言葉もまた、少女は信じ切れていない。今宵の戦いでその真偽のほどを見れるだろうかと目を細め、ホットドリンクを疑うでもなく手に取り口に含むのは矛盾だろうか。)―――…好いた方、ですか。(あれから大分時間が経った。当然その間少女が何も考えなかったわけではない。言葉を詰まらせ、それでもかぶりを振ってから微笑んだ。)誰が何と言おうと、今のイルヴァはあなたさまが作り上げたものですから。約定を破り、あなたさまを売った愚か者ですが…愛する事と愛される事を知ったのは、まぎれもなく。それは彼だって理解しておられるはず。ですから、そう言われてしまうと、わたくしはわたくしを燃やすほかありません。(困ったように肩を竦めて首を傾げた。)わたくしを欲深くしたのも、あなたさまです。(指先から漂う冷気が液体を凍らせ、やがて限界を迎えたように砕けて散っていった。それほどの冷気を放ちながらも、眼前の男にその冷気は意味をなさない。今もまだ。)―――それに、来てほしかったから、わたくしにヒントを残したのでしょう?(はっきりと日時が知らされたわけではない。それでも、ある程度絞ることは容易かった。)だから、見守るだけです。お願いを聞くことはいたしませんし、手を出すこともいたしません。思う存分、ご勝手に。(そう言って踵を返せば、テラスの隅の椅子に腰を下ろす。当事者で、発端で、災いの種で、傍観者で、野次馬で、トロフィーは、観覧席から幕開けを待つ。) (09/26-04:53:24)
レイヴン♂大学部2年 > ……(足音は様々な情報を内包している。割れたアスファルトを踏む靴の種類やソールの素材は言うに及ばす、性別や歩き方の癖、身長と体重、そして見知った相手であれば概ねの精神状態に至るまで聴き取る事が可能。接近する相手に眼を向けず、聴覚のみで何者かを把握しながらも────男の心拍数に乱れはない。呼吸のリズムは一定で、体温も普段通り。過度の緊張は致命的な不覚を取る要因であるが故に修めた、心身のコンディションを最適に維持する技芸の賜物。その身に帯びた冷気で大気中の水蒸気を凝華させ、陽光の残滓に輝く綺羅星の如き氷晶を散らす娘が眼前に立つと、告げられた言葉に男は暫しの沈黙を。やがて緩やかに嘆息するとテーブルに伏せ置いたカップの一つを手に取り、ポータブル電源に繋いだカプセル式エスプレッソマシンのタッチパネルを操作した。)……常日頃より己の思考を明瞭に言語化し、遅滞なく伝えて来たつもりなれど、理解させるに至らぬは俺の手落ちと言わざるを得まいな。(自嘲気味に呟くと抽出されたエスプレッソに角砂糖を溶かしてアイリッシュ・ウイスキーを注ぎ、甘さの内に熱と苦味を包むホットドリンクを完成させる。凍てついた指先を温めるべく銀髪の娘へと手渡すが────低い声で囁きを添え。)他人の手垢を意に介さぬ者は稀有、故に表面上であれ貞節を取り繕うも処世術……ましてや双方共に血統を重視する身分なれば、汚点は抹消するが上策と至極当然の理を述べたに過ぎぬ。全てはイルヴァが好いた男と添い遂げる為と知れ。(過去も含めた全てを愛する等と綺麗事は幾らでも並べられるが、しかし他人が噛んだガムをそのまま気にせず自らの口に入れる者がどれだけ存在するだろうか。新たな門出には相応の取り繕いも必要で、その為には己が与えた全てを炎に焚べて焼き尽くし、過去に封じなければ禍根を残す────願いに込めた意図を説き、男は指を少女の頬へと伸ばしたが、幾度も触れた肌に届く事はなく紙一重で留まる。触れる資格を賭けて挑まれ、それを受諾したからには、少なくとも決着前に己から手を出しては約定を違える事になろう、と。その代わりにマッチ箱を摘み上げ、心許ない重みを掌中に握り込んでからスーツの内ポケットに納めると、首を振り肩を竦め。)……敗れてなお貴様を焼く余力を残せとは無理難題を並べてくれる。何処までも欲の深い女だ、貴様は。(男と女の間柄など双方の意思により定まるもので、取り合い争うなど詮無い話。勝者に惚れる訳でもなければ敗者を見限る訳でもあるまい。その意味でこれは既に趨勢の決した局面で、己に求められるのは道化師の役割と心得てもいる。但し、ありふれた素材を用いる茶番狂言であろうとも────道化師なりの矜持と思惑がないとも限るまい。残る役者は、あと一人。) (09/26-02:34:49)
イルヴァ♀高等部3年 > イルヴァには、あなたさまのお考えがわかりません。いつだって――― …そうでしたよ。(―――そのテラスに足音を伴い、気配を消すこともなく、現れたのは男の待ち人では無い。装いこそ違えど、依然と変わりなく佇みながらも、凍てつく霜が周囲を凍らせる。見れば、重ねたその指先は白く凍り、動かすたびにパキパキと氷が軋む音が鳴る。男の眼前に立ち、ぎゅっと唇を噛みしめる。)…此度の決闘は、月が鴉に挑んだもの。どちらが堕ち、どちらが天へと残ろうと―――これだけは、聞けません。だって、あなたさまのお願いを聞いたら、わたくし、火にくべられてしまいますから。(消え入りそうな声と笑みを浮かべて、首を傾げた。マッチ箱を彼の前のテーブルへ置く。音は軽く、中身のマッチ棒はたった一本だけと分かるだろう。)ですからどうぞ、あなたの手で…わたくしは今日、ただの見届け人ですから。野次馬、ともいいます。(ふふっと笑って肩を竦めた。これから行われる、滑稽な茶番を見る野次馬に過ぎない。己が発端でありながらも、この決闘に己の意思は介在していないのだから。) (09/25-23:15:33)
ご案内:「神宿区 廃墟エリアの一画」にイルヴァ♀高等部3年が現れました。 (09/25-23:14:02)
レイヴン♂大学部2年 > (西の空に沈みゆく夕陽が廃墟の街を朱に染める。涼気を含む秋風が鉄筋コンクリートの墓標に絡みつけば、虎落笛めいた慟哭が響く。しかし本来なら舞い散る筈の砂塵は皆無────その理由は区画全体が文字通りの意味で埃ひとつ落ちていない程に、つまり偏執的なまでに掃き清められている事に起因する。元となる新宿から複製されながら、結局一度たりとも誰に使われる事なく放棄されたカフェのテラスには、ダークグレーのスーツに身を包んだ男が椅子に腰を預けていた。その面相には蛇か竜を思わせる奇怪な刻印が這い、額からは角が伸びた容貌は人の道から既に足を踏み外している証左。一点の曇りもなく磨かれた陶磁のコーヒーカップを満たす琥珀色の液体を水鏡として己を写しながら、罅割れたアスファルトを挟んで交差点の向かいに位置する崩れた遺構へと、色相が反転した異様な瞳を向けて。)……我が謀略が綻びを見せた因縁の地、か。(強力な爆発物により瓦解した残骸は、張り巡らされた地下街と地上を繋ぐ出入口。かつて己が逆恨みから濡れ衣を着せ、冤罪による報復を仕掛けた保安部の小娘が、熾烈な逃亡劇の末に捕縛された地点に他ならない。尋常ならざる執念により幾重にも執拗に張り巡らせた罠が、狙い違わず獲物を絡め取り仕留め果たしたと確信した法悦の瞬間……しかしそれこそが絶対的な優位を全て覆す崩壊のプレリュードだったのだから、吐き捨てる呟きに苦味が含まれるのも仕方があるまい。因縁と縁起という観点からは最悪この上ない場所を敢えて此度の舞台に選び、入念に整えたのは────そうした屈辱的な過去を含めて克服する決意の現れか、或いは。)其れにしてもイルヴァめが、沙汰の限りと云う他はない。(絞り出す声に乗せたのは、己と契約を交わした娘の名。互いに求めるものを与える約定の意味する関係を、完璧と称して過言ではない程度に体現し、充分以上に庇護してきたつもりだが……情愛とは理屈や義理では推し量れぬ代物と承知もしている。故に詮無い繰り言は諦観を基調とし、相剋の場に臨む男の思考はどこまでも冷たく平常心を保つ。昼と夜の狭間、黄昏刻……闇が徐々に、その裾を広げつつある。東の空に昇る蒼月は真円を描き、決戦の地へと待ち人を招くだろう。) (09/23-23:21:17)
ご案内:「神宿区 廃墟エリアの一画」にレイヴン♂大学部2年が現れました。 (09/23-23:17:31)
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